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ステンドグラスブログ

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ステンドグラス制作の技法を多彩に!ガラス用のパステルを自作してみました!

こんにちは、埼玉県さいたま市のステンドグラス工房「YUKO TERASHIMA ART & DESIGN」の代表 寺島裕子です。

日本よりもガラス芸術が盛んな海外には面白い本も多く、アメリカの出版でとても良いフュージング技法書がありました。

その中に、ガラス用のパステルを作る方法があり、ステンドグラス制作にも使えるのでは無いかと思い、早速自作してみました。

ガラス用パステルの作り方

洋書なので、全て英語表記です。

本を画像スキャンして自動翻訳に・・・。
(最近は便利になりました!)

あとは写真を見ながら何とかやり方をマスターして作成。

方法としては
ミツロウ(自作のキャンドルや石鹸などに使われるもの)とスタンドオイル(主に油絵などで使われるもの)を湯せんで溶かし合せ、そこにエナメル顔料を加えて硬化させます。

ミツロウ スタンドオイル

何とか本の通りに出来上がりました。

ガラス用パステル

イメージ通りの仕上がりに

試しに透明なガラスに描写してみます。

そのとき、ガラスはパステルが載るように表面を荒らしています。

描き味は本当に画用紙に描くパステルのよう!

通常の絵付けでは一度にここまで大量にエナメルが載りませんが、パステルにすることでたっぷりと色が載せられます。

そしてパステルならではのテクスチャー感で描写できます。

パステルならではのテクスチャー感

欠点としては大量のエナメルを使うので、非常にお金がかかるということですね。

そして、ガラスを被せて焼成したところ、ほぼ焼成前のイメージを崩さずに仕上がりました。

ガラスを被せて焼成

今回は試しで描いてみたので、こちらで何かステンドグラス作品を作れないか、考えてみたいと思います。

ステンドグラス制作の技法が多彩に

ステンドグラスを制作する際に単に既成のガラスをカットして組み上げるだけでなく、そこによりイマジネーションを広げるようなアイデアを組み込みたい。面白い技術はデザインを考える上でのヒントにもなります。

日本にもこのような作品作りのヒントになる技法書が沢山あるといいんですけどね!

もし、お勧めの技法書がありましたらぜひご紹介ください。

ガラスに描く素材について

ガラスに描く素材としての絵の具は主にグリザイユ、エナメル、シルバーステインになります。

焼成して定着させるため、通常の紙に描く画材とは色数、種類、方法と異なります。

ガラス用の絵の具は粉状のものを自分でメディウムと合わせて使用します。

例えば「色鉛筆」や「チューブ状の絵の具」「パステル」などの形になった画材は非常に少ないのです。

ちなみに「パステル」は海外のメーカーで作られたものがありますが、ハード系の書き味で色も限られています。

今回制作したのは「クレヨン」のようなソフトな描き味の「オイルパステル」です。

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Yuko Terashima Art & Designとは

グラフィックデザイナーとして活躍した経験を活かし、
動物や植物、食べ物などのステンドグラス作品を作っています。

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